社会福祉法人ホーム塩屋

神戸市において「知的障がい」を持って生まれた
一人ひとりの個性を大切にした支援をおこなっています

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 最近、グループホームの見学を希望される方が多いことや当法人のホームページの
 検索キーワードを見ていると意外とグループホームの名前で検索して見に来られて
 いる方が多いようです。 そこで、2013年11月現在、神戸市内で四つ目のグループ
 ホームを立ち上げるのに苦労している点について記事にすることで読まれた皆様に
 とって何らかの参考になれば良いと考え、このページを追加しました。
 なお、専門家でない為、記述に間違いがあるかもしれませんが御了承下さい。
   
 (2016年4月12日追記)  
  平成27年4月より『社会福祉施設の消防用設備等に関わる消防法令の改正』がありました。これにより、 これまで
 書いてきた下記の記事は古い情報 となりました。よって今後グループホームを立ち上げたいと考えている方は新しい
 法律に則って立ち上げてください。新しい消防法令を読んだ限りでは小規模のグループホームについては要件を満たすと
 スプリンクラーが不要と理解しました。これでグループホームが出来やすく、障がい者の方々が地域で住みやすくなると
 思いたいです。残念ながら私どもが考える地域に根付いたグループホームの形・・・地域の中にたたずむ戸建ての2階建
 の物件については平米数に関係なく、スプリンクラーを取り付けることに変わりはないようです。

  当法人のグループホームは既に古い消防法に合わせて必要な消防設備を備えています。 正直、3軒分の消防設備
 に掛けた金額があればもう一軒、グループホームが出来ていたかもしれません。タイミングが悪かったとしか言えません。
 しかし、優良な中古物件はチャンスを逃すと購入できないのでこれはこれで良かったと思っています。

  今後、このページの更新はありません。これまでまとまりのない記事を読んでいただいた方々には感謝いたします。
 そして、今回の消防法の改正へと働きかけた皆様、お疲れさまでした。

            ::::::::::::::::::::::: (以下古い記事) ::::::::::::::::::::::::::::::
  
(2013年11月8日記載)  
 

1.これまでの経緯

  【法人概要】にもあるように2003年に最初のグループホーム「もも」が誕生しました。現在の理事長はアメリカでの
 生活の中でハンディキャップのある方々が社会に見守られながら生活していることに感激したそうです。
  その後、スウェーデンやカナダの施設を見学し、「日本にも”グループホーム”の時代がやってくる」と確信し、
 ハンディキャップのある利用者が生まれ育った地域で安心して暮らせるグループホームを作る足がかりとして、
 作業所を立ち上げました。その後、グループホームを立ち上げるには作業所を法人化させる必要があることを知り、
 2002年に法人化を果たし、翌年にグループホーム「もも」を立ち上げました。

  この頃、グループホームは居宅として扱われていました。7.43u以上の広さの個室があれば良く、国からの
 助成金で二方向避難が出来るよう階段や縄梯子などの設備を設置することが出来たため、スプリンクラーの
 設置は求められませんでした。 今思えば良い時期に立ち上げることが出来たと思います。2006年10月には
 マンションの一室を使ったグループホーム「ふれんず」が出来ました。皆さん、友達と一緒に過ごす楽しさを覚え、
 生き生きと暮らしていました。

  ところが「やすらぎの里さくら館」「ハイムひまわり」「Rose倶楽部粒来」「静養ホームたまやら」と立て続けに火災が
 発生し、死者が出たことを受け、消防法の適用が厳しくなりました。本来スプリンクラーが必要でないマンションでも
 グループホームが一室あるだけでマンション全体にスプリンクラーをつけなければならないと消防から言われました。
 運悪く、「ふれんず」がマンション全体の部屋面積の1割を超える広さがあった為です。利用者が広々と快適に
 過ごせるようにと広い部屋を借りていたことが裏目に出ました。

  消防局にグループホームの一室だけスプリンクラーをつけることで継続利用出来ないか話を持ち込みましたが
 聞き入れてもらえず、泣く泣く「ふれんず」を閉鎖しました。幸い保護者がまだ健在であった為、そこで過ごされて
 いた利用者は自宅待機で済みましたが、引き取り手が無かった場合、大変なことになるところでした。

  しかし、その利用者から「またグループホームで生活したい」との強い気持ちを毎日聞かされ、また法人としても
 自宅待機となっている状況を打破したいと考え、「ふれんず」のあった地域の一軒屋を購入し、グループホーム
 として使う計画を進めていました。ところがグループホームを立ち上げることを神戸市に申請しに行ったところ、
 唐突にグループホームは「居宅」扱いではなく「寄宿舎」扱いになると告げられました。グループホームは
 不特定多数の方が利用する施設だからとの理由でした。

  元々居宅として建てられた建物が寄宿舎の法律に合致するわけがありません。大幅な改修を覚悟したのですが、
 購入予定の物件が確認申請書がなく、『用途変更』が行えないことが分かった時点でグループホームとして使えない
 ことが判明したため、違約金を払って解約せざるを得ませんでした。

  2012年7月にグループホーム「もも」から徒歩1分のところの物件が売りに出ているのを保護者の方が見つけられ、
 「ここを三つめのグループホームに出来ないか」との相談を受けました。既にグループホーム「もも」が地域に根付き、
 地域の理解を得られていたこともあり、無理をして購入することにしました。(これまでグループホームを立ち上げたが
 後に地域住人からの反発を受けたためにせっかく立ち上がったグループホームを引き払ってきたケースが多々
 あります。地域の方々が障害者を認めてくれるエリアというのはそれだけで貴重なことなのです。)

  バリアフリー対応の設計の建物で、築年数も新しかった為、確認申請書検査済証も揃っており、大きな改修を
 することなく使えるものと考えていました。ところが建築基準局からは避難経路にあたる部分は準耐火素材の壁で
 囲われていなければならないと言われました。このため、通路の壁や天井をすべて取り除き、新たに耐火ボードで
 囲った後、壁紙を全面張りなおしました。さらに廊下幅&階段幅が実測で885mmしか無かったため、許可が
 このままでは下りないと言われました。
  たった15mm狭いだけで何ら避難をするのに支障はないはずと談判しましたが、担当者からは「気持ちは判るが
 法律は曲げられない。」と言われました。(居宅の場合、廊下&階段幅は780mm以上あればよいのですが、
 寄宿舎の場合、900mm以上(直上階の居室の床面積が100u以下の場合)必要です)
 たった15mmの寸法を確保するためだけに階段、廊下の改修をせざるを得ませんでした。ちなみに、手すり等は
 100mmほど内側に飛び出ていますが寸法に入れない為、問題にならないそうです。
 【2014年に廊下や階段幅については条件付きで緩和されることが決まりました。詳細は文末に追加しました】

  また当初、二方向避難が出来るよう避難階段を増築する予定でしたが、この建物が「ツーバイフォー」の物件で
 あった為、外壁の強度壁に手を入れることが不可能と判明したため、スプリンクラーの設置を求められました。
 「建築安全課からの指示で耐火壁で避難経路を囲う改修を行うのにスプリンクラーも必要なのですか?」と確認
 したところ、「それは建築の法律の話で消防の法律とは関係ない」と言われました。

  既に自宅待機をされている利用者のことを考えると背に腹は代えられず、自力で改修工事を行いました。
 幸い、神戸市自立支援課のご助力でスプリンクラー等の消防設備に対しての助成金をいただくことが出来たため、
 消防設備に関しては出費を抑えることが出来ましたが、法人にとって大きな出費でした。
 (なお、このサポート事業は平成24年度に終了したため、今後は利用できません)
 【2015年3月11日に追記:2015年4月に消防法の改定がある為、サポート事業が復活するとの情報有。】

  このような苦労を経て2013年3月に三つ目のグループホーム「風韻」が立ち上がりました。現在、「もも」と「風韻」で
 11名のハンディキャップをもった利用者の方が世話人と一緒に生活をしています。

  しかし、既にグループホームの生活を始められた11名の利用者のほかにもグループホームに入りたいと希望する
 利用者がいます。「もも」や「風韻」で楽しそうに生活をしている人たちを見て、自分もグループホームで生活したいと
 願っている人たちです。今回、四つめのグループホームを立ち上げるにあたって今まで以上に苦労しています。
 その内容を自身の『備忘録』も兼ねてここに記載します。

2.何故、グループホームは一般住宅を使っても寄宿舎あつかい?

   元々、建築基準法上「グループホーム」の定義がなく、既存の法律の中でどれに当てはまるかを国が協議した
 結果、不特定多数の人が使うことから「寄宿舎」と定義したと認識しています。「共同住宅」のように部屋ごとに
 お風呂や台所がなく、共有して使う形態のため、そのように位置づけられたようです。

  ただ、国はこのような指針を出しましたが、都道府県の建築主事が「例外処置」を出せばそれを認めると定めて
 います。このため、福島県鳥取県愛知県ではグループホームは一般住宅(居宅)での運営が認められています。
 ただ残念なことに神戸市の場合、国の方針に合わせるとの回答になっています。

3.寄宿舎の法律が適用された場合の問題点

 1.建物の用途変更が必要となる
  建物を安く購入するには中古の一戸建ての物件を購入するのが最も負担が少ないので中古物件を使いたいと
 考えています。築年数が経っていれば土地の値段相当で建物も購入できる場合もあります。
  1戸の建物に寮母さんと4〜5名の利用者が生活する場合、5〜6部屋の個室が取れるだけの床面積が必要と
 なるため、土地もある程度の広さが必要です。古い建物の方が土地に余裕のあることが多く、建物も広い為、
 部屋数に余裕がある場合が多く、グループホームとして使うのに適していると考えています。
  ただ、寄宿舎の法律に則る場合、建物の『用途変更(居宅→寄宿舎)』を行う必要があります。この場合、
 ”確認申請書”と”検査済証”があれば変更手続きは容易ですが、無い場合は困難を伴います。改めて建物が
 きちんと図面通り建てられているか、地面の強度が十分かなどの検査が必要となり、時間も費用もかかります。
  万が一、検査の結果、建物に何らかの不具合が見つかった場合、グループホームとして利用できない可能性も
 あります。不具合を修正するにはさらに時間もお金もかかるため、運営側としてはリスクが高すぎます。

  では、”検査済証”がある物件を探せばよいと考えるかもしれません。しかし2005年の「姉歯事件」以降に
 建てられた物件に対しては行政が働きかけ、”確認申請書&検査済証”が無いと建築許可が下りなくなったため、
 書類が揃うようになりましたが、それ以前の建物では検査済証がないことが一般的です。2006年以降の建物では
 築年数が新しいため、値段も高く、到底購入出来ません。(当方は購入資金として銀行からお金を借り入れる際、
 家賃での返済計画を立てる為、おのずと借入金額が決まってきます。購入資金の上限が決まっているため、物件の
 選択には制限があります)

2.建物の寸法要件が厳しくなる
  一般の住宅の場合、廊下や階段幅は800mm前後のものが多いようです。居宅の場合、バリアフリー対応の建物
 でも780mm(推奨850mm)以上あれば良く、寄宿舎の法律が掲げる900mmの幅は無いものが大半だと思います。
  このため改修工事等で寸法を確保しなければならないのですが、階段や廊下の横に通し柱や強度壁等がある場合、
 容易に広げることが出来ません。再度、建物の強度計算をやり直すだけでなく、地盤の強度も確認する必要があり、
 大がかりな工事となるため現実的ではありません。特に2×4(ツーバイフォー)の木造建築は壁で強度を持たせる
 特殊な構造な為、容易に改築が出来ないので購入時には注意が必要です。軽量鉄骨の物件も間取り変更が難しい
 場合があるため、注意が必要です。

3.建物の避難経路は耐火壁で囲まれていなければならない
  建築基準局避難経路にあたる部位の壁や部屋の壁を耐火壁にすることや壁が屋根に接するような構造で煙が
 回らない構造にしなければならないなどの要件があります。一般住宅の場合、このような構造になっていない為、
 大幅な改築が必要となります。(一般住宅でも「耐火ボード」が使われている場合もあるのですが、「寄宿舎」の
 法律の場合、「強化耐火ボード」の仕様を求められるため、改修工事を余儀なくされます。)

4.二方向避難が出来ない場合、スプリンクラーの設置が必要
  巷では、今後275u未満のグループホームの建物に対してスプリンクラーが必要になると警告していますが、
 既存の物件で二方向避難が出来る建物はまれです。このためスプリンクラーの設置が必要となる場合が多いです。
  二方向避難が出来るよう改修する場合、他の寝室を通ることなく個別に避難出来る必要があります。
 全室南向きの建物であれば南面に避難経路を設置することは可能ですが、東西南北に部屋が分散している場合、
 避難経路を作るのは現実的ではありません。他の部屋を経由することなく個別に避難できなければならない為、
 場合によっては建物の全周を避難経路が囲うような構造が必要となるためです。
  当グループホーム(設立時ケアホーム)は区分4以上の利用者が8割未満の為、用途区分の『六項(ハ)』
 該当し、消火器は当然のことながら誘導灯の設置や非常灯、住宅用火災警報器の設置特定小規模施設用
 自動火災報知設備
(平成30年までに交換を要する)についても求められています。
  もし、用途区分が『六項(ロ)』に該当するグループホームの場合も、住宅用火災警報装置ではなく自動火災報知機
 300u未満なら特定小規模施設用自動火災報知設備が必要です。また、「火災通報装置(連動型)」「スプリンクラー」
 「消防検査立ち合い」などの条件が加味されます。
  今後、建物の平米数に関係なくスプリンクラーの設置を求めらるようになった場合、『義務設置』となるため、定期的な
 点検業務が必要となります。

  1,000u未満のグループホームの場合、簡易スプリンクラー(水道管直結タイプ)が認められていますが、水圧が
 十分でない場合、貯水タンクや水圧ポンプ等の設備が必要となります。この場合、ポンプ関係の設備だけで500万円
 以上必要となります。【2014年7月追記 : 水圧ブースターであれば20万〜30万で設置可能】
 無論、これらの設備に対して定期的な点検費用が発生します。(簡易スプリンクラーの場合、一般的な一戸建ての
 規模の場合、200万円以下で施工できるようです。)

5.土地の形状について
  旗竿地区のような土地形状の場合、一般住居であれば竿に当たる通路部分の幅が法律上3mあればよいの
 ですが、寄宿舎の法律の場合、4m必要です(接道も同様)。故に旗竿地区の中古物件はグループホームに転用
 できません。 避難経路(玄関から道路に至るまでの通路)についても一般住居であれば1.5mあればよいのですが
 寄宿舎の法律の場合3m必要となるため、改修を余儀なくされます。

6.自治会によっては共同住宅を許可しない地域がある
  今回改修すれば使えそうな物件を見つけたのですが、自治会の会則で『共同住宅(寄宿舎)』は許可しないと
 書かれた地域があり、購入を断念しました。建物を購入する前に自治会に確認をする必要があります。

4.今後、神戸市でグループホームを増やすにはどうすればいいのか

  今回一番感じたのは国がグループホームを寄宿舎として位置づけたことが一番大きな障害となっています。
 国は各都道府県の建築安全主事に例外処置の権限を委譲していますが建築安全主事の一存では決断しにくい
 (責任が取れない)一面があるようです。担当者の方々も「心情は理解できるが、法律を守る立場の人間なので・・」
 との説明を何度も受けてきました。

  ただ、福島・鳥取・愛知県ではグループホームを必要とする方々の声を聞き入れ、真剣に関係部署と話し合い、
 居宅でのグループホームを可能にしています。前例があるわけですから神戸市もやれば出来るはずです。
 このままだとグループホームを増やすことが難しくなると思っています。行き場のないハンディキャップのある
 方々の行く末が心配です。火災への安全面を配慮するだけなら他に良い手段があるのではないかと思います。
 ハード面だけでなくソフトの面での検討が重要ではないかと思うのですがいかがでしょうか?

  「リデュース・リユース・リサイクル」の観点から考えても既存建物を活用できないのは資源の無駄です。
 寄宿舎の法律がかからなければ用途変更は不要となり、確認申請書や検査済証が無くとも流用できます。
 先に述べたように検査済証が無いからといって不安全な建物とは限りません。昔は木造住宅で2階建て以下、
 かつ延床面積が500u以下の物件は原則確認申請書が不要であった過去があります。

 2013年7月ごろから既に14件の物件を見てきました。内、2件はグループホームとしては最高の物件でしたが
 寄宿舎の法律がかかっていたためグループホームにすることが出来ませんでした。この時ばかりはハンディ
 キャップのある人は自分が望む家に住むことも出来ないのかと憤りを感じました。

  グループホームとして活用する物件は150u以下の規模のものが大半です。グループホームの現状に合った
 「例外処置」が設けられ、たくさんのグループホームが出来、ハンディキャップのある方々が住み慣れた地域で
 幸せに暮らせることを切に願っています。

5.2014年3月時点での神戸市の方向性について

                                                          (2014年3月11日追記)
  様々な所から改善して欲しいとの要望からか、神戸市が今年6月に新しい『安全条例』を提案することが
 決まりました。条件を満たした場合、廊下幅と階段幅については既存の広さでも認める方向で検討されている
 そうです。 ただ、残念なことはグループホームは寄宿舎であるというスタンスを崩す気は無いとの回答を頂いて
 おります。この為、今後も「確認申請書」のある物件を探す必要があり、物件探しに苦労しそうです。
 まだまだ、障害者が住み慣れた地域で自由に暮らすのは難しいようです。

6.2014年9月時点での追記記事

                                                           (2014年9月4日追記)
  神戸市のホームページに平成27年1月から施行予定の安全条例についての意見募集が行われています。
 要約すると、下記に記載した要件を満たす場合、 

       (改定前)                (改定後)
  ・ 階段・廊下幅900mm    →   750mm(一般住宅と同じ)
  ・ 天井裏まで耐火区画必要 →   耐火区画が不要
              ・・・・ となります。

  【免除の要件】
   ※階数が2階以下 かつ延べ面積200u以下の場合、下記のいずれかの条件を満たすこと。
  @スプリンクラーを設置
  A壁・天井を難燃材料(在来使用のクロスがそのまま使えます。下地は現状のままでOK)
  B屋内居室に火気使用が無い (※補足1
  C階段までの歩行距離、屋外出入り口までの距離の制限(詳細はコチラ

 要件が満たされた場合、一般住宅で、確認申請&検査済証が在れば、 改修工事等が不要になります。

 六項(ロ)に該当するグループホームの場合、今後、消防法の強化で建物の広さに関係なく、スプリンクラーが必要
 となる為、必然的に要件@を満たすことになると思います。(詳細はコチラ
 六項(ハ)
に該当するグループホームで2方向避難が確保できない物件についても代替え処置としての
 スプリンクラーの設置が求められるので要件@を満たすことになります。

 (※補足1) 一般的に使われているお風呂のガス湯沸かし器は通常屋外に設置されているので利用にあたって
        問題なしとの回答を頂きました。

 <まとめ> グループホームとして既存の建物を使う場合、『用途変更』は避けられません。上記以外にも様々な
        クリアすべき要件があります。物件購入前に建築士の方とご相談してください。

7.2014年10月時点での自火報についての情報

                                                           (2014年10月30日追記)
   来年4月以降の消防法の改正に伴い、地域の消防署からグループホームの査察が行われています。
 グループホーム「風花」については自火報について指摘はありませんでしたが、「もも」については自火報の種類が
 特定小規模施設用ではないとの指摘を受けました。【2015年2月追記:特定小規模施設用自火報は300u未満の
 グループホームであれば、従来の自火報の代わりに使える警報装置のことです。見た目は住宅用火災警報装置と
 似た外観をしています】


  実は「もも」の自火報は平成22年度に神戸市消防局予防部査察課からグループホーム用に頂いたものでしたが、
 「特定小規模施設用」として認可されていないとのことでした。幸い、他の作業所で使っていた製品で余っていたものが
 対応品と判明したので今後交換することにしましたが、設置後、検査を受ける必要があります。(実は先月検査を
 終えたばかりの為、次回の検査時に行う予定です。)
 【2015年2月追記:対応品でないことが判明。対応品を購入&取り付けます。】

  同様に2013年4月に立ち上がったばかりの「風韻」の自火報も対応品ではないとの連絡があり、交換しなくては
 なりません。たった1年半前に設置したばかりの設備を交換しなくてはならないのは不条理極まりないです。
 せめて、次の交換時期(このタイプの自火報は8年〜10年でセンサー部分やバッテリーの劣化で交換が必要)に
 交換してください等の経過処置が望ましいと思うのですがいかがでしょうか?
 【2015年2月追記:先日消防の方と打ち合わせた時、既存の建物については3年の猶予期間があるとの話が
 ありました。よって平成30年3月までには対応品に交換したいと思っています。 
 2015年10月に対応済

  ちなみに消防に「特定小規模施設用」と「一般住宅用」と何が違うのか教えて欲しいと問うたところ、「家庭用は鍋物
 などの水蒸気等で誤動作しないようセンサーの感度が落とされている。故にグループホームでの使用は認め
 られない」との回答でした。(障害者差別解消法が制定されましたが、グループホームでは鍋パーティも出来ない
 のかと行政から差別を受けている気持ちになりました。)
 【2015年2月追記:一番大きな差異は認定品か否かという点です。】

  今回、グループホームで使える自火報とそうでないものの型番(当グループホームでの実績)を下記に記載して
 おきます。皆様の参考になれば幸いです。
   
   メーカー名 型番(シリーズ) ※ グループホームでの利用の可否
住宅用自動火災警報設備  ホーチキ S-2LR-10HC   不可
特定小規模施設用
自動火災報知設備
 NOHMI  FDKJ216M  可
 Panasonic  BGW22127  可
                                     ※ 熱感知式と煙感知式で型番が異なる場合があります。
 【2015年08日31日追記】
  今回、風韻の「家庭用火災警報装置」を「小規模特定小規模施設用自火報」に取り換え、かつ、今後、六項(ロ)に
 該当した場合のことを考え、自火報と連動する自動通報装置の工事を進めているのですが、
家庭用火災警報装置と
 小規模特定小規模施設用自火報とは法律が異なり、2uを超える空間にも設置する必要があります。
 風韻の場合、2uを超える容量のあるクローゼットや物置にも設置する必要が出てきました。
  また、自動通報装置も専用の電源回線が必要になりました。既に、ブレーカーは非常灯や誘導灯の専用の電源回線
 にも使われており、空きが無い為、ブレーカーを増設しなければなりません。一番の問題はこのブレーカーから自動通報
 装置本体を設置する台所までの配線の問題です。流石にスプリンクラーの設置の時のように天井を剥がして配線する
 のは費用面で厳しい為、配管むき出しで天井下に配管するしか方法はなさそうです。これを読んでいる皆様には
 スプリンクラー等の設置の際に天井を剥がした状態の時に予備の電源線を這わせておくことをお勧めします。


 【2016年02月追記】
  2016年1月25日の日曜日に神戸は猛烈な寒気に見舞われました。その日、世話人の方から「1階のトイレが水浸し
 になっているので見に来てほしい。」と連絡が入りました。あわてて見に行くと一階のトイレの中が水浸しに・・。隣の家に
 住んでいる奥さんから、「家の外にまで水が噴き出している」と聞き、慌てて水道の元栓を閉めたとのこと。天井裏を
 覗いてみるとどうやらスプリンクラーの配管から漏水しているのがわかった為、施工業者に連絡を入れ、その日のうちに
 見てもらうことにしました。(これは断水したままだとグループホームが月曜日運営出来ないことを危惧したためです。)
 結果、簡易スプリンクラーの配管が凍結のためか配管同士の接合部分が外れ、そこから水が漏れたことが判明。
 トイレの天井の壁を剥がし、修理することになりました。今回は、たまたま世話人がいたおかげで大事には至りません
 でしたが、もし、不在であった場合、月曜日の夕方まで水が出たままの状態でグループホームに多大な被害を被る
 ところでした。一応、スプリンクラーの配管に断熱材は巻かれていましたが、今回の寒波には能力が不足していた
 ようです。寒冷地等であれば当然配慮される部分だと思うのですが、神戸の場合、ここまで寒くなるとは想定外で
 あったと言われています。しかし、グループホームを運営する側としては深刻な問題です。これが2階のスプリンクラー
 の配管で起きた場合、利用者の部屋が水浸しで使えなくなるだけでは済みません。利用者の利用している寝具や
 備品の弁償だけでなく、当然、1階の共用部分にも被害が及びます。グループホームを運用する方々はご注意ください。
 今後、簡易スプリンクラーを取り付けられる方はこのことを踏まえ、きちんと断熱された配管を施行されることをお勧め
 します。断熱材が分厚いと配管を流れる水の音が小さくなるなどのメリットもあるようです。但し、費用は掛かります。
 なお、他の福祉施設でのスプリンクラー配管の破裂事故が神戸新聞に掲載されていたので参考に載せておきます。
 コチラをクリック してください。それにしても火災に対するリスクばかり叫ばれていますが、運営側の(消火設備を
 つけたことによる)リスクについて誰も議論されないことが腑に落ちません。賃貸マンションでスプリンクラー設備が
 水漏れあるいは消火時に動作したときのリスクを考えると今後、グループホームは増えないのでは?との懸念も
 出てきます。このようなリスクを避ける為には「スプリネックス(ミニ)」等の粉末式消火装置が認可を受けて使える
 ようになることを願っています。
【2016年3月16日修正】 2016年1月29日に小規模なグループホーム(275u未満)に
 ついてはパッケージ型自動消火設備について消防庁告示第2号が交付されたとの情報がありました。
この新しい
 タイプの消火装置であれば凍結の心配はありませんし、設置も天井裏を這わせる必要もないので施工も楽に
 行えると共に動作時も他の住居への影響が無い為、運営側としてもメリットが大きいと思います。
 これは簡易型スプリンクラーの場合、一旦動作すると元栓を閉めない限り放水が続くため、その後、グループホームが
 使えなくなる可能性があるのですが、パッケージ型は消火を終えると停止することや消火粉末は掃除すれば撤去
 出来ますし、他の部屋に対する影響がないメリットがあると思っています。 但し、県住等の玄関開けたらすぐに居室と
 なっている物件であれば寝室への設置で済むと思うのですが、普通の一軒屋等をグループホームにしている場合、
 廊下やリビング等の共用部分についてはどうすればよいのかが不明です。また、パッケージ型は消火器と同様に
 定期的な点検あるいは交換が発生する可能性があります。費用等についても不明な点が多いので情報収集が必要と
 考えます。新しい情報が入りましたら追記していきたいと思います。

 【2016年3月14日追記】
  朝日新聞に賃貸物件をグループホームとして運営している所が、今後、スプリンクラーの設置が必要となった場合、
 大家の了解が得られず、運営が出来なくなる懸念があることやスプリンクラーの設置費用が運営側に大きな負担に
 なる等の記事が載っていたので参考として載せておきます。コチラをクリックしてください。
  当法人も賃貸マンションでグループホームを行っていましたが消防法の壁に阻まれ、2011年に廃止した経由があります。
 何とか良い案が出る事を祈っています。ただ、一言いわせていただきたい。今後、運営側より不満の声が上がってから
 事後処理的に緩和処置を検討するのではなく、法律を変えることでどのような影響が出るかをきちんと検討してから適応
 してほしい。法律に運営側が振り回されることのないよう関係各部できちんと吟味してくださるようお願いいたします。
 最終的に被害を被るのは利用者の方々であることをお忘れなく・・。
  現状のままだと、賃貸でグループホームを実施されている所が六項(ロ)に該当する重度の利用者へのサービス
 を諦め、六項(ハ)の軽度な利用者を採用されることが危惧されます。そのような事態にならないよう切に祈って
 います。【 * : 障害支援区分によって決まりますが、区分が判定の度に変動します】

 【2016年4月1日追記】 日本グループホーム学会が発行している「グループホーム」という季刊に載っていた情報から
 【乾式特定施設水道連結型スプリンクラー】という設備があることを知りました。ネットで検索するとわかりやすい説明が
 出てくるので検索してみてください。自分なりにメリットを考えたところ、湿式のスプリンクラーと比べて次のようなメリットが
 あると思います。

   ・ 乾式の為、寒い日に配管内の水が氷る心配なし。
   ・ 乾式の為、水漏れの心配がない。
   ・ 乾式の為、配管の保温・結露防止のための防露対策が不要。
   ・ 乾式の為、滞留水がない。
   ・ 湿式スプリンクラーの場合、滞留水を生まない為にトイレ等にスプリンクラー(以下SP)の配管から供給している。
     この為、誰かがトイレを使い、排水するたびにSPの配管に水が流れる為、寝室等の居室に音が騒音として出て
     しまう。敏感な利用者の安眠妨害となる可能性がある。乾式であれば、このような事態を防げるとともに、トイレ
     までの配管が不要なため、取り払われる壁の個所も少なくて済む。結果、工事費もやすく済む可能性がある。

 火災が発生した場合の建物への被害は湿式と変わりませんがその他の面で湿式より優れていると思います。

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